
インターネット収入を得る方法のひとつとして「クラウドソーシングサービス」の活用が選択肢として考えられます。
ただ、始めて利用するサービスには、いろいろと不安な面があるのは確かです。
私の場合は「何のスキルも持っていない素人が本当に仕事を受注できるのか?」という部分がもっとも大きな不安材料となっていますので、この点を含めて、まずはクラウドソーシングサービスについての理解を深めるところから始めることにします。
クラウドソーシングサービスのひとつである「クラウドワークス」を例にして、仕事の受注方法や報酬を得るまでの仕組み、またサービスの評判など、個人的に気になった部分を調べてまとめてみました。
これからクラウドワークスへの登録を考えている方の参考になればと思います。
クラウドワークスとは?
クラウドソーシングサービスはいくつかありますが、その中でもクラウドワークスは、国内最大級の規模を持つサービスとして有名です。
クラウドワークスで仕事を検索すると「1 万件以上」の仕事がヒットしますので「受注できる仕事がひとつもない」という状況はあまり考えられません。
依頼の種類でいえば 250 以上あり、様々な内容の依頼から、自分が得意な分野の依頼や、自分でも達成できそうな依頼を見つけて応募することができます。
個人や企業など複数のクライアントが登録しているため、豊富な数の依頼が常に掲載されている…これがクラウドワークスのひとつの強みと言えるでしょう。
ただし、私のような「ノースキル」の場合、誰でもできる簡単作業しか応募の選択肢がないため、専門スキルを持った方に比べると仕事探しの面で不利であることは間違いないでしょう。
クラウドワークスの仕組み~受注形式の違いについて~
ここからは、クラウドワークスの仕組みについて見ていきます。
まず最初に、仕事を受注する場合の、形式の違いについてです。
どのような形式と特徴があるのか?を簡単にまとめました。
受注方式は 3 種類|形式による受注方法の違いと特徴について
クラウドワークスの受注方式は 3 種類あり、自分の得意な分野、専門知識(スキル)の有無、求める報酬額によって、自分に適した形式の仕事を選ぶ必要があります。
また、形式の違いによって受注~報酬受け取りまでの流れが異なりますので、それぞれの特徴を事前に把握しておくことも大切になります。
それでは各形式別に、それぞれの特徴を確認していきましょう。
①プロジェクト形式
プロジェクト形式は受注できる仕事の種類がもっとも多く、専門知識が必要な高度な依頼から、データ入力や文字起こしなどの簡単作業まで、様々な内容の依頼が集まる形式です。
そのためプロジェクト形式は、クラウドワークスで活動していく上でメインの受注形式となるのは間違いないでしょう。
ただし、3 つの形式の中でもっとも「受注から報酬獲得までのハードルが高い」というデメリットもあります。
プロジェクト形式の依頼を受注するためには、まずその依頼に応募して採用される必要があります。
採用されなければ当然依頼を受注できませんし、応募メッセージに対する返信がないクライアントも複数存在するなど、ムダな時間を浪費させられる可能性もあります。
自分が想定していたよりもはるかに「応募~業務開始まで時間がかかる」という印象を受けましたので、できるだけロスを減らすためには、長期的あるいは継続的な依頼を受注したり、クライアントから高評価を得て直接スカウト(直接依頼)を出してもらうなどの対策が重要になると感じました。
また、契約金額や納期などは、基本的に、事前にクライアントが指定したものになることがほとんどです。
よほど高いスキルがあり、クライアントの方からお願いされるような立場の方であれば、おそらく契約金額の交渉は可能だと思います。
しかし、実績のない初心者の場合はクライアントの指定した条件を飲むしかない現状ですので、できるだけ条件の良い仕事を選ぶか、もしくは、完全に「実績目的」と割り切り、とにかく自分ができる仕事を数多くこなすことに集中した方が良いかもしれません。
最後に、プロジェクト形式での報酬獲得までの一連の流れをまとめておきますので参考にしてください。
- 依頼に応募する(応募メッセージ送信)
- 返信(採用 or 不採用)
- 契約金額と納期の取り決め
- 契約内容に同意(発注者と受注者の両方)
- 契約金の仮払い(発注者)
- 業務開始
- 成果物の納品
- 検収(成果物の品質を確認 ※発注者が行う)
- 報酬支払
プロジェクト形式は応募~報酬獲得までの工数が多いため、初めての方は事前に流れを把握しておくことが重要です。
②コンペ形式
コンペ形式は、応募~採用の流れを飛ばし、まっ先に成果物を納品するという、少し特殊な応募形式となります。
ひとつの依頼に対して複数の応募があり、提示された多数の納品物の中から、発注者(クライアント)が良いと思うものを選んで採用します。
複数の応募があるため採用の確率は高くありませんが、プロジェクト形式に比べると、気軽に参加できる部分がメリットになります。
求められるスキルとしてはかなり高い(センスが問われる?)依頼が多いため、継続して応募していくことでスキルの習得につながる可能性があります。
コンペ形式での仕事の受注から報酬獲得までの流れについては以下の通りです。
- 募集内容を確認(作品要件を確認)
- 成果物の提示(納品)
- 募集期間終了まで待つ
- 結果発表(採用 or 不採用)
- 報酬受け取り(採用の場合)
3 つの形式の中で唯一「成果物(納品)に対して報酬がない可能性がある」という特殊な形式ですが、気軽に参加できることを利用し、将来的にやりたい種類の仕事などに積極的に参加し経験やスキルアップを目指す…そんな活用方法も考えられる応募形式です。
③タスク形式
クラウドワークスで依頼を受注する上で、もっとも手軽で理想的なシステムがタスク形式です。
タスク形式はコンペ形式と似ている部分がありますが、こちらを簡単に表現すると「早い者勝ち」のシステムを採用しています。
コンペ形式と違い、納品後すぐに報酬を獲得できるため、募集期間終了までの待機時間などもなく、次々と新しい依頼に挑戦することができます。
流れとしてはコンペ形式と同じく「応募~採用」までの流れを飛ばし、そのまま成果物を納品する形で、発注者が納得する成果物を提示できればそのまま承認となり、すぐに報酬獲得が確定します。
もっとも気軽に依頼を受注できる形式ですが、相応のデメリットもあり、単価の低い依頼がかなり集中している…といった印象を受けました。そのため、タスク形式の依頼だけでまとまった報酬を得るのはかなり厳しいのが現実です。
タスク形式での仕事の受注から報酬獲得までの流れについては以下の通りです。
- 依頼内容を確認
- 業務開始
- 成果物を納品(完了報告)
- 承認 or 非承認(成果物の検収)
- 報酬獲得(承認の場合)
タスク形式は複雑な工程がなくシンプルで、業務開始→納品→承認→報酬獲得と、これだけの手順で完結する初心者にも優しい形式となっています。
単価が低くメインの収入源として考えるのは難しいですが、いつでも気軽に作業をこなせるメリットがありますので、プロジェクト形式の依頼と併せて活用していきたい形式です。
初心者向けの受注形式と依頼の種類
特別なスキルがない場合や、登録直後で何の実績も持たない初心者の場合、そもそも、プロジェクト形式の依頼を受注できない可能性があります。
そのため、プロジェクト形式の依頼を受注できるようになるまでは「タスク形式」の依頼をこなし、可能ならば「コンペ形式」の依頼にも挑戦し実績を積み上げていく…というのが基本の流れになると思います。
最終的に「プロジェクト形式」がメインとなるのは間違いないので、いかに早く「条件の良い依頼を見つけるか」が重要となってくるでしょう。
実績を積んでいくことで発注者(クライアント)から直接依頼の連絡が来たり、長期(継続)の依頼を受ける可能性もあるため、とにかく最初は「自分にできる仕事を丁寧にこなし高評価を獲得する」ことが大切です。
クラウドワークスで受注できる初心者向けの依頼としては…
- アンケート回答(タスク&プロジェクト形式)
- データ入力(プロジェクト形式)
- ブログ記事作成(プロジェクト形式)
上記の他にも様々な仕事がありますが、代表的な例を挙げてみました。
初心者向けの仕事はどうしても低単価になりますが、作業完了までのスピードをあげることで、時給換算での報酬額を UP させることができます。
まずはクラウドワークスで実績を作ることが最優先なので、一旦報酬額などは気にせず、とにかく自分にできることをコツコツとこなしていきましょう。
クラウドワークスの仕組み~仮払いシステムについて~
仮払いは、発注者(クライアント)の不正を排除するための、つまりは、受注者(ワーカー)を守るためのシステムです。
- 発注者が依頼を出す
- 受注者が応募→契約する
- 報酬金額を先払い(発注者→クラウドワークスへ)
- 納品→報酬支払い
契約後に、受注者が業務を開始する前のタイミングで「仮払い」という工程を挟みます。
仮払いをすることで、発注者がクラウドワークスへ「報酬額相当の金額を預ける」という形になります。
受注者(ワーカー)への報酬はこの仮払い金(預り金)から支払われるため、納品後に発注者から報酬が支払われないといったトラブルを防ぐことができます。
つまり、報酬を受け取ることを保証された状態で、安心して業務を行えるというワケです。
その他にも、何か問題が起こった場合にはクラウドワークスに報告することで仲介してくれるなど、発注者↔受注者間のトラブルと問題解決に対する意識はかなり高いという印象を受けました。
クラウドワークスの仕組み~手数料について~
報酬額 | システム利用料 |
20万円超 | 5% |
10~20万円以下 | 10% |
10万円以下 | 20% |
タスク形式の全て | 20% |
クラウドワークスを利用する場合、報酬額に対して「手数料」が発生します。
報酬額が少ないほど手数料が高くなり、初心者帯の報酬額ではほぼ確実に「20%」の手数料が取られてしまうため、かなり厳しい印象を受けました。
クラウドワークスに対して不満があるとすれば、まっ先にこの手数料が上がるでしょう。
せめて一律 10% にするなど、できるだけ初心者帯に配慮した額の設定にして欲しいところです。
クラウドワークスの評判など
ネット情報の中から、クラウドワークスの評判をまとめてみました。
良い部分もあれば、当然悪い部分もあります。
登録を考えている方は情報をよく整理すること、また、クラウドワークスに過度な期待をせず、別の選択肢を検討することも大事になってくるでしょう。
- 登録者数が多い(依頼の数が多い)
- 初心者でもできる依頼がある(タスク形式・簡単作業など)
- 報酬 UP に繋がる要素(直接スカウト・継続依頼・評価システム)
- サポート体制の充実(スキル検定その他)
スキルのない初心者でも長く続けて実績を積むことで、真面目さ、誠実さ、納期を厳守するなどの項目が評価されて、発注者から直接スカウトが来る可能性があります。
インターネット上で行うただのアルバイトではなく、しっかりと「個人」を評価してもらえるシステムがあるため、先を見据えて頑張れる方や、継続して作業をこなせる方にとってはやりがいを感じるかもしれません。
それでは次に、クラウドワークスの悪い評判も確認していきましょう。
- 初心者向けの依頼はほぼ低単価(相場以下も多い)
- 報酬額から最大で 20% の手数料が引かれる
- 単発の依頼が多く安定した報酬を得るのが難しい
- 怪しい依頼が掲載されている(詐欺案件)
何も知らない初心者をターゲットにした「相場以下の低単価案件」や「詐欺案件」などが掲載されている場合があり、この部分でかなりマイナスの評価を受けていました。
あまりにも低い単価の依頼はモチロンですが、あまりにも条件の良い仕事に対しても注意が必要な、初心者にとっては非常に見極めが難しい状況になっています。
また、やはり手数料に関しての悪い評判も目立ちました。
低単価の依頼の他、タスク形式の全ての依頼に対して 20% の手数料がかかるため、依頼を選ぶことが出来ない初心者帯ほど手数料の負担の影響を受ける…そんな印象でした。
まとめ
今回は、クラウドソーシングサービスのひとつであるクラウドワークスについて、気になる部分をまとめてみました。
インターネットで収入を得るための方法のひとつとして考えてみましたが、初心者が受注できる依頼の報酬額、そして手数料の存在によって、まとまった報酬を受け取るためには相当の努力が必要であると感じました。
それでもクラウドワークスに興味がある!という方は↓コチラの記事で登録手順の解説を行っていますのでご確認頂ければと思います。